リノベーション後の入口
不安定な部分に新たにアルミの箱を挿入して支えることで、構造上のバランスをとるようにしました。
そして同時にこのアルミの箱は、店舗と住宅それぞれの部分をはっきりと分離する役目も果たしています。
構造上の補強や動線の分離、等々の様々な効果を、箱を挿入するという非常に単純な操作だけで実現しようと試みました。
渦巻き状の動線
店舗の一番奥にある調剤室と薬の受け渡しコーナーとは、様々な理由から、その位置を移動することは出来ませんでした。
そのため、そこへ向けて渦巻きのような動線をつくることで、それぞれの場所に必要なスペースを確保するようにしました。
渦巻き状の天井
店舗を訪れた客が自然に奥へと進めるように、店の動線は渦巻きのようになっていますが、天井の方も同様に渦巻きのようになっています。
客が歩く経路となる部分の天井は他の部分よりも高くなっていて、その段差を利用して照明をしています。
光に導かれるように歩くうちに、自然と奥へと辿り着くようになっています。
住宅部分のリビング
住宅部分のリビング。
1畳分の大きな掘りごたつがあります。
店舗と反対側の面は、ウッドデッキのテラスへと続く大開口になっています。
元々は壁で閉ざされていた部分ですが、他の部分を補強することで、ここには大きな窓をつくりました。
ウッドデッキと同じ材料で出来た塀の先の緑は、お隣のお庭を借景しています。
敷地の余白を利用したテラス
家の周りの余白を利用して、室内と段差無しで出ることが出来るウッドデッキのテラスをつくりました。
わずかなスペースですが部屋が格段に広く感じられます。
どこの家でも割と簡単に使えそうな部屋を拡げる方法です。
元々あったブロック塀は取り外し、床と同じデッキ材で目隠しの塀を新設しました。
ブロック塀で囲まれていた時には湿気がこもっていたため、板の隙間から風が抜けるようにしました。
緑は隣のお庭の借景です。